「聞き流すだけで英語が身につく!」という英語勉強法を聞いたことはありませんか?
確かに好きな音楽や映画の音声を聞いているだけで英語が身につくのであればこんなに嬉しいことはありませんよね。
実際のところ、「聞くだけ」で英語が身につくことは難しいでしょう。
しかしだからと言って「英語の聞き流し」に全く意味がないわけではありません。
今回は「英語の聞き流し」を活用した勉強方法について、正しいやり方をご紹介します!
あなたは今まで「英語の聞き流し」勉強法を取り入れたことはありますか?
英語の聞き流しを試したことがある人はもちろん、今までその勉強方法を試したことがないという人も、本当に英語を聞くだけで英語が上手くなるとは思えないのではないでしょうか。
結論から言って、「英語を聞くだけ」では英語が上手く話せるようにはなりません。
理由としては「聞くスキル」と「話すスキル」は別物であることが挙げられます。英語を話すためには頭の中で英語の文章を組み立て、声に出して発する必要があります。
しかし「英語の聞き流し」をしている中では、英語の文法を組み立てることも、声に出して自分で発することもありません。そのためなかなか英語を話すスキルは上達しないのです。
また聞き取れない言葉は雑音として脳に処理されることも、聞き流しで英語が上達しない理由の一つです。
意味を知らずに英語を聴き続けても、単なる音として脳の中では処理されてしまいます。言語として認識できないままであれば、英語が上達することはないのです。
他にも洋楽を聴いている時や洋画を見ている時で、それぞれ英語が上達しにくい理由があります。
好きな海外の歌手の洋楽を聞いてそれが歌えるようになったとしても、根本的に英語が上達したわけではありません。
単に洋楽を暗記して真似をしているだけということになります。
洋楽は「英会話のリズム」とは全く違い、歌としてメロディがあります。洋楽を純粋に楽しむ分には良いのですが、なかなか洋楽を活用して英会話を上達させるということは難しいでしょう。
では洋楽ではなく、実際に「英語」を話している海外の映画やドラマを見て聞き流せば英会話が上達するのか、と問われれば答えは「No」です。
全く意味が分からないまま洋画を見ていても、話を理解することができず、だからと言って日本語和訳をつければそちらに注意が取られてしまうので、流れてくる英語をきちんと聞き取ることは難しいでしょう。
また、日本語と英語では全く文法的な単語の並び方が違います。
私たちは普段日本語を話している時に日本語用の脳の回路を使って会話を理解しているので、まずは英語用の回路を構築することが大切なのです。
聞き流しだけでは英会話はなかなか上達しないと述べましたが、英語を勉強する上で「聞き流し」が全く役に立たないわけではありません。
ポイントを押さえればグッと聞き流しの効果を感じることができるようになるので、ぜひ下記のようなポイントを意識しながら聞き流してみてください。
意味の分からない英語を聞き流し続けていても、脳には雑音として処理され全く効果がありません。
まずはきちんと意味があるものを聞くようにするため、聞き流し以外の勉強を行うことが大切です。
単語の意味や文法、言い回し方など全てを理解できるようになって初めて、無意識の中で聞き流しても英語を理解することができるようになります。
例えばテキストとセットになったCDであれば、事前に文章を精読(声に出さずに読む)と音読(声に出して読む)を行ってから音声を聞いてみましょう。精読学習は単語の意味と文法項目が理解できることを目的としており、分からない単語や文法があれば事前に確認を行います。音読学習では自分で声に出して読んだ文章を自分の耳で聞くことで、その文章が馴染むようになります。
そのあと実際に音声を聞いてみると、理解していた単語でも文章の中では発音方法が違うということもあるでしょう。
例えば「Get it」は日本語的に発音すれば「ゲット イット」ですが、海外の方の発音だと「ゲッ イッ」というように子音が聞こえないことが多いでしょう。
このように文法的に理解し、自分で発音してみる下地が整って初めて、「聞き流す」ことで発見があるのです。
単語が全く理解できない状態で聞き流しを行っても、理解することが難しく、あまり意味はないでしょう。
まずは自分の英語レベルに合わせて聞き取れる教材を選ぶようにしましょう。自分の好きな洋楽や洋画を見ることは楽しいですが、英語を理解する下地ができていないのにそれらを聞いてもなかなか理解することはできません。
CDがセットになった英語教材であれば、自分のレベルに合わせて聞くものを選ぶことができますし、音声をゆっくり再生するなどプラスアルファの機能が付いているものもあります。まずは自分のレベルに合った教材を選び、だんだんレベルを上げていくようにすると良いでしょう。
「聞き流すだけで英語が身につく!」と謳った教材はたくさんありますが、本当の意味で英語が上達したいと思ったら、本当にただ「聞き流すだけ」では難しいでしょう。
無意識に聞いていても英語をきちんと理解できるようにするためには、いくつかのステップが必要です。
きちんと英語を理解しながら聞くことで、「聞き流し」から学べることは本来たくさんあるはずです。
いつか自分の好きな洋画や洋楽を聞き流しながらもしっかり理解できるようになるために、まずは自分のレベルに合った教材で「聞き流し」を始めてみてはいかがでしょうか。
もしあなたが正しい文法や表現を身に着けたいのであれば、英会話教室で学ぶことをおすすめします。
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